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たんぱく質をとれていますか?更新日:2022/11/18

日本人はたんぱく質が不足している?

現代の日本人のたんぱく質の摂取量は1950年代と同じ水準まで落ちています。偏食の影響やダイエット、高齢になって食事の量が減ってしまうなど原因は様々です。

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たんぱく質は体のもとになる!

たんぱく質は筋肉の材料となるだけでなく、臓器、骨、皮膚、髪、そして血液、免疫細胞やホルモンなど体の あらゆる細胞がたんぱく質からつくられます。健康な体づくりにたんぱく質は欠かせません。
たんぱく質は20種類のアミノ酸がつながって構成されています。このうち9種類のアミノ酸は「必須アミノ酸」といわれ、体内で合成できないため食品からとる必要があります。

必須アミノ酸
イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、バリン、ヒスチジン

食品に含まれるたんぱく質には「動物性たんぱく質」と「植物性たんぱく質」があります。 肉や魚、卵、牛乳・乳製品などに含まれるのが動物性たんぱく質で、必須アミノ酸が豊富に含まれています。植物性たんぱく質の代表は豆類です。小麦や米にも、多くありませんが必須アミノ酸が含まれています。
たんぱく質と一緒に含まれる栄養素は食品によって異なるため、いろいろな食品からたんぱく質をとることが栄養バランスのとれた食事につながります。

たんぱく質とうつの関係

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たんぱく質はうつと深い関係があります。

・うつと「動物性たんぱく質」
動物性たんぱく質に多く含まれる必須アミノ酸の一つである「トリプトファン」は、精神を安定させる神経伝達物質のセロトニンの原料です。特に乳製品に多く含まれます。乳製品には神経の伝達に深くかかわるカルシウムも豊富に含まれています。牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品は手軽に食べられるので、時間がない朝の食事にとりいれることをおすすめします。
そして動物性たんぱく質の中で注目したいのは、近年、日本人の摂取量が減っている魚介類です。魚介類の脂質に含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)は、身体の炎症や過剰なストレスによる脳の炎症を抑制して、心身の健康を保つ働きがあります。魚介類を意識してとりましょう。

・うつと「植物性たんぱく質」
植物性たんぱく質である豆類には必須アミノ酸が豊富に含まれています。身近な豆類として、納豆や豆腐など大豆製品があげられます。また、豆類には、動物性たんぱく質には含まれない食物繊維が多く含まれています。食物繊維は腸内環境をよい状態に保つ働きがあります。おなかの調子を整えることも、うつ対策には大切です。他にも、米や小麦、野菜などにも食物繊維が豊富に含まれています。

いろいろな食品からたんぱく質をとろう!

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いろいろな食品からたんぱく質をとることが栄養バランスのとれた食事につながります。
食欲がない時でも手軽に取れる乳製品や大豆製品なども取り入れて、体のもととなるたんぱく質が不足しないように心掛けましょう。

(参考文献)
・1947~1993年:国民栄養の現状, 1994~2002年:国民栄養調査, 2003年以降:国民健康・栄養調査(厚生省/厚生労働省)
・水産庁 水産物消費の状況